■第4回メンテナンス講習会(2006/1/29)

〜明るいMOTO計画〜

よりによってなんで真冬の真っ只中、こんな寒い時期の開催かと申しますと、2月末にせまった車検に向けてMOTOの行灯ライトをどうにかしなければいけないという必要に迫られたからであります。(前回の車検時「光量が規定の2/3しか無く、次回はレンズをキレイにするかライトユニットを交換しないと通らないかもしれません」と言われてた)

自分のMOTOはすでに
 ・明るいバルブ(ハロゲン)に交換済み
 ・ライトユニットも美品に交換済み
で、以前よりはだいぶ明るくなってはいますが、Kenny'sさんより「ブースターキットを組み入れたら明るくなるのでは?」とのご提案を受けまして導入を検討。ブースターの効果は車種や年式によって差があるらしいけど、確か前回車検時にもバッテリーとヘッドライトを直結してなんとか検査をクリアしたという経緯もあるので、MOTOに関してはそれなりに効果はあるんじゃないかと素人的勝手な期待を抱いてみたり。

さてそのブースターキット。汎用品はバイク用品店に売っていますが、今回は自由度の高さとコストを重視して自作することにしました。というか正しくは「Kenny'sさんに作ってもらいました」です(^ ^;)どこまでもお世話になりまして本当にありがとうございます。さらに加えて前回のメンテ講習会でご一緒した黒MOTO・Bさんの分も一緒に制作を依頼。行灯ライトはMOTO乗りの永遠の悩みなのであります。
程なくしてブースターキット完成の連絡を受け、取付のためガレージにお邪魔して参りました。

【参加者】
Kenny'sさん、Bさん、ぢごん(+見学者:うちのあふつ)

【作業メニュー】
A.ヘッドライトブースターキット取り付け
B.燃料コック改良前/改良後モデルの比較見学会

※注意※
私の備忘録というかメモ程度の内容なので、言葉足らずな箇所及び不適当な表記などは数限りなくあります。まさか参考にするような方はいないでしょうけど、詳しいやり方などはけっして私に聞かぬよう。
あと内容が適当なのは私の記憶力ゆえでありまして、説明とか作業はとても丁寧に教えて頂いてますので誤解なきよう。

本掲載作業の実施により不利益な事柄が発生しても責任は負いかねます。
予めご了承下さい。

A.ヘッドライトブースターキット取り付け

先程からさも知ったかのようにブースターブースターとのたまってますが、実は仕組みはそんなによく分かってません。「いろんなスイッチを経由すると抵抗により電圧が下がる→光量が低下するから、バッテリーとライトを直接繋ぐルートを設けてやれば電圧のロスも無くなるので明るくなってこと?」程度の理解です。要は直列回路を並列回路にすると豆電球が明るくなるのと同じ。ただしその分電気を使うのでバッテリーは上がりやすくなる。そういうことでいいのかな。かなりアバウトな理解ですけどご容赦下さい。

理屈はさておき、今回作っていただいたブースターキットはこちら。

左:ブースターキット/右:配線図

《今回の材料費》
リレー ¥980(x2個)
ヒューズホルダー ¥240
メッキヒューズ ¥340
メッキ平端子 ¥480
メッキ丸端子 ¥380
保護用スパイラルチューブ ¥210
線材&接続端子 ¥タダ(未使用廃材利用など)
--------------------
合計 ¥3790(税込み)
グレードはせっかくなので中の上でお願いしました。詳しくは分かりませんが、いろいろいいもの使ってるらしいです。ほほぅ。←じゅごん猫に小判

作業手順
1.シート→サイドカバー→タンクを外す。

向かい合うMOTOタンク×2

2.ライトユニットを外し、ソケットから配線を抜く。
3.写真中A、B、Cをそれぞれ下記に繋ぐ。

A:バルブ側ソケット(a)
B:スイッチ類配線側(b)
C:バッテリーのマイナス端子(手順5にて作業するのでまだ繋がない)
※黒い小さい箱Dはリレー。同じモノが二つあるのはそれぞれハイビームとロービームの分。

A:バルブ側(ソケット)の接続:左/before・右/after

 

※ちなみにリレーの仕組みを今回初めて知りました。今回使用したリレーはエーモンというメーカーのものでして、HPに分かりやすい説明図があったのでちょいと転載。(エーモンさんお借りします)

黒−青の配線に電気が通ると磁力により接点が移動し、赤−黄配線のスイッチが入るらしい。今回のMOTOのライトでいうと、黒−青の配線がハンドル周りを通る各種スイッチの系統、赤−黄の配線がライトとバッテリーを直接繋ぐ系統ってことでしょうか。簡単にして優れた仕組みなのでちょっと感心。

4.ライトが点灯することを確認し、リレーおよび配線をライトケースに収める。
※今回の作業でこれが一番大変でした、とはいっても例の如く自分は見学してたわけですが・・・。うまく収まったら即ケースを閉じてボルトで留めてしまったので、写真はナシ。次回何かあったときは自分で収めるのかと思うとかなりローな気分。

5.Cの配線を既存の配線に沿わせ、バッテリー付近まで通した後に長さを調整して配線を切る(ハンドル操作に支障がないように長すぎず短すぎず)。続いてロー、ハイそれぞれの配線にヒューズを繋ぎ、バッテリーのマイナス端子に繋ぐ。

『Cの配線を既存の配線に沿わせる』の図
このヒューズおよび各種端子は金メッキが施してあって若干お高いらしいです。自分が所持している唯一の金製品かもしれません。

6.ライトユニット、タンク、サイドカバー、シートを元通りに取り付けて完成。

しかしここで問題が。喜び勇んで試しに点けてみたら、なんとハイとローの配線が逆。ハイビームにするとロービーム。ロービームにするとハイビーム。一瞬「・・まぁいっか」と思いかけたりもしたけど、やはり車検に出すのにこれはまずいということでライトユニット外して配線を修正。配線とリレーをケースに収めるのに再度四苦八苦。そしてまたしても写真は撮れず。

そんな小さな手違いはあったものの、基本的に私のMOTOには問題なく取り付けできました。一方BさんのMOTOはイモビライザーが付いている影響か、一筋縄ではいかずに若干手こずったもののなんとか装着完了。(Bさん著・困惑の作業レポは後述にて)

ブースターの効果

これでも一応明るくなってます。
本来なら取り付けbefore/afterの写真を撮るべきだったのだろうけど、それすらすっかり忘れてました。しかし確実に明るくなってます。長年私のMOTOのライトをバックミラーで見続けているうちのあふつ曰く「普通のバイクのライトぐらい明るい」だそうです。これだけやって普通レベルとは。切ない・・・。

B.燃料コック改良前/改良後モデルの比較見学会

話は前後しますが、上記作業に取りかかる前にBさんMOTOの見学会がありました。BさんのMOTOは99年式のモデルなので96年式の私のMOTOと反対側に燃料コックがついており、タンク底の燃料を汲み上げるためのポンプも装着されています。仕様変更については知識としては知ってましたが、実際に見るのは初めてだったので興味深く観察。

右側:左/BさんMOTO・右/ぢごんMOTO


左側:左/BさんMOTO・右/ぢごんMOTO

改良後の仕様だと、改良前と比べて30〜45kmほど長く走れます。MOTOにとってこの差はとても大事。遠出が多い自分としてはちょっと羨ましい仕様です。

そんな仕様の違いをフンフンと観察していたら、他にも違うところがありました。お互い作業のためにシートを外していたところ、Bさんが「・・・あれ?」と。見るとエアクリーナーの蓋が私のものと違います。疑問に思いながら蓋を外してフィルターを出してみたところ、これまた私のものと違うような。

エアクリ蓋:左/BさんMOTO・右/ぢごんMOTO

エアクリ:左/BさんMOTO・右/ぢごんMOTO

なんだかとてもオリジナルなエアクリーナー。
今まで他のMOTOと比較したことが無いので、疑問にも思わなかったそうな。前のオーナーさんが替えたのか今のバイク屋さんが替えたのかは不明だそうです。

それと先にも書いたようにBさんのMOTOはイモビライザーがついています。これ、盗難に際してはとても効果的だと思います。でも自分の場合は盗難の可能性よりもその鍵を無くす可能性の方がはるかに高いと思われるので、むしろ付けない方がいいのかも。

この日の日中はとても暖かく、作業前にお茶飲みながら2台並んだ黒と橙のMOTOを飽きることなく眺めてました。(うかつなことに赤いMOTOを並べてもらうのをすっかり忘れてました。不覚!)しかしここでのんびりしすぎたのが仇となり、すべての作業が終わったのは日もとっぷり暮れた18時近く。気温もぐんぐん下がり、ストーブの近くにいても上から下からしんしんと冷えてきます。そそくさと帰り支度をし、Bさんより一足先にKenny'sさんガレージを後にしました。
・・・しかしその直後、BさんMOTOにトラブルが発生したとのこと。後日Bさんから届いた顛末がとても面白かったので(失礼)以下に掲載しちゃいます。最後の最後に本当にご愁傷さまでした(^ ^;)

〜 B氏・困惑の作業レポ 〜
(written by B氏)

シート取り外し
(ここでヘナチョコエアクリーナーに気付く)
 ↓
サイドカバー取り外し
 ↓
タンク取り外し
(ここでコック部パイプ劣化で外れず・・・切断)
 

ライト分解→洗浄
(汚れが酷く一回では却下、再度洗浄うう、冷たい)

 ↓
配線
(メイン作業のはずが配線はスムース)
 ↓
ブースター、ライト組み込み
(ライト点灯せず・・・ん〜なぜ私だけ)
 ↓
ライト分解、配線チェック
(間違えてた〜)
 ↓
再度ブースター、ライト組み込み
(再度、HI?片方ライト点灯せず・・・
ハイとローが逆どころでないよ??)

 ↓
ライト分解、配線チェック
(バルブ切れと思いきや点灯・・・なぜ?)
 ↓
再々度ブースター、ライト組み込み
(ポジション切れてる原因分からず・・・
まっ、イッカ。ポジ球、頂きました・・・)

(正直、何度繰り返したか覚えていません・・・)
 ↓
タンク、サイドカバー取り付け
(エアクリーナーお恵みで変えていただく、やったー!!)
 ↓
シート取り付け
(知らぬ間に、タンクからのパイプ、全て取り付けられてる・・
うう、ありがとうKenny'sさん)

 ↓
終了〜、そそくさと帰る準備
(腰にカイロを入れる・・完全に集中力切れてる・・・)
 ↓
バイバーイ、発進と思いきやKenny'sさんに追いかけられ、
テールランプが付いてないことを教わる
 ↓
作業して帰るか?そのまま帰るか10秒迷う・・
Kenny'sさんに申し訳ないと思いつつ、ガレージへ
 ↓
シート取り外し、いろいろ配線チェック、イモビが原因?
(バルブ切れの可能性大)
 ↓
テールフェンダー取り外し、外れない・・・
 ↓
キャリア緩める
(知恵の輪状態・・・どうやって組み込んだの??イタリア人)
 ↓
テールライト取り外し
(ようやく・・・たどり着いた)
 ↓
バルブ取り外し
(バルブ内、グシャグシャ、ストップと両方切れてる、
2人で不思議がる、昨日点いてたのに・・・・)

 ↓
バルブ取り付け
(またまた、お情けでバルブ頂戴、次回は必ずお礼します、、)
 ↓
各部組み付け
(なぜなぜ状態から、ほとんど放心状態へ・・・・)
 ↓
流石に一服、寒くて薄情にもそそくさと帰る・・・
ゴメンナサイ、そしてありがとうKenny'sさん
 ↓
帰路でガス欠という、天罰が当たったことは、
言うまでもありません。
ん〜重かった、その夜から筋肉痛・・・・

今回も場所提供&ご指導頂きましたKenny'sさん、本当にどうもありがとうございました。 次回はもうちょっと暖かい季節に開催&のんびり油売ってないでさくさく作業したいものですね。

※写真撮影:ぢごん 困惑レポ著:Bさん 監修:Kenny'sさん