2000/10/8〜9
**今回のメンツ**
MOTO…ワタクシ
CB改ZX9R…Y氏
アフリカツイン…S氏
V-MAX…O嬢
R1…K氏
『今度こそ時間通りに来るんだらうか・・・ 』
前回、大幅に寝過ごして集合時間に一時間ほど遅れたCBが今日も私を迎えに来てくれることになっている。
今回のツーリングの目的地は信州。10月といえども山の寒さは厳しい。3カ月ぶりにフリースを引っぱり出して完全防備でCBを待つ。
静かな朝の住宅街にバイクの音が響く。カーブを曲がるCBの姿を確認。
『あり？あんなでっかいバイクだったっけ？？何だか色も違うような・・・？』
近づきつつあるCBであるはずのそのバイクを眺めながら、疑問が湧くこと暫し。
CB到着。いくらバイク音痴の私でも、さすがに目の前に来ればそれがCBで無いことぐらいすぐ分かる。！！違うじゃん！！だまされた！！
ことの起こりは7月の鈴鹿。
何とかいうレースを見るためにえんやこらとバイクで鈴鹿まで出かけたY氏はこともあろうにサーキットの駐車場でバイクの盗難に遭ってしまったのだそうな。
手続きやらショックやらでとてもレースどころではなくなってしまった彼はメインレースを見ずにしょんぼりと帰京。
数ヶ月後、彼の手に戻ったCBは変わり果てた姿になっていた・・・。
で、そのCBを修理して今回のツーリングで復帰するはずだったのですが。
なんでZX9Rに乗ってんのさ？
本人曰く、前回伊豆に行ったとき自分のバイクだけが中型だったのが非常にご不満だったらしい。
で、盗難されたのを期に、みんなに内緒で教習所に通ったんだそうな。
幸いCBが見つかったので、それを下取りにしてめでたくニューマシン入手という次第になったんだと。
・・・むむ。大きな声では言えないけどさぁ、高速道路、CB400位にはついていけると思ってたんだよね。
それがいきなりZX9Rでしょ？置いてかれること間違いなし。
それにさぁ、MOTOだってかりにも650ccもあるのに、今回のメンツじゃ一番のおちびさんなの？俗に言うおみそとかおまめとかいうやつでしょうか。まぁ別にいいんだけど。いいんだけど。
ところで。
ニューマシンなのはいいんだけど、カウルについているこの擦り傷は一体どうしたこと？ふむふむ、ナルホドね。分かった分かった、朝さっそくコカシたことは皆に黙ってればいいのネ。
予定時刻から20分遅れで自宅を出発。
中央道の談合坂SAで アフリカツインを拾って、初狩PAへ。
初狩PAでV-MAXとR1に合流。すでに待っていた彼ら、２人とも黒い革ジャンでかなり柄悪し。私とS氏はノースフェイスのパーカー、Y氏はライディングジャケットといういでたちで、バイクを見ても格好を見てもとても一つの集団とは思えない。ましてやナンプレが練馬、宇都宮、愛媛、横浜、沼津だもの、一団体と思えっていう方が無理だねこりゃ。
高速ではウサギ組とカメ組に分かれて走行。カメ組と言えども頑張って1う0km/hくらいは出したのよ（一瞬だけど）。さすがにMOTOの1う0kmは辛いかも。振動が凄いのなんのって。
それにしてもウサギ組（V-MAXとR1）には敵いませぬ。きっとなんか脳内麻薬みたいなのが分泌されてるんだな、きっと。
諏訪南出口で皆と合流して昼飯をいただくために白樺湖へ向かう。白樺湖は名前だけが素敵な湖で、特に何があるわけでもない普通の湖。雰囲気があるわけでもないし。じゃあなんでそんなとこ行くのかというと、それはビーナスラインの入り口があるからなの。
湖畔の飯処で旨くも不味くもない蕎麦を啜る。せっかく長野に来たのに何で旨い蕎麦じゃないんだろう、と納得できないワタクシでしたが食べる早さがウサギ組なのはそういう性だからしょうがないのさ。
10月のビーナスラインはめちゃ寒！そういえば去年もこの季節に松本でキャンプしたけど、その時も凍えるほど寒かったよなぁ。ねぇO嬢？女２人で10月にキャンプっちうのは色んな意味でサムかったでしゅ。
それはさておき、ビーナスラインのベストシーズンはやはり夏でしょ。行くんだったら7月下旬が最高！ただし人出も絶好調！！行かれる方は覚悟して行かれたし。10月になればさすがにそこまでの人出は無いけど、周りの景色はイマイチ。景色を楽しむんじゃなくて、くねくね曲がりたい人はそこそこ楽しいかもしれないけど。
和田峠でいい加減寒くなったので、諏訪湖畔まで下って温泉に入ることで満場一致。千人風呂で有名な片倉館へご案内〜。
ここの風呂はワタクシのお気に入りで、建物は洋館風、風呂の中は似非ギリシャ風。浴槽は胸ぐらいの深さまであって、玉砂利が敷かれておるのですよ。湯の水圧と玉砂利の感触がもうたまらん、どうにでもして！って感じでしょうか。お値段も350円位で、銭湯程度というのがまた魅力。片倉館、万歳！！
風呂に入ってぬくぬくしたところで、本日のお宿へ。っつっても、八ヶ岳の麓の別荘村だからまだまだ先は長いのだ。予定では下道でえんやこら現地まで行くはずだったんだけど、諏訪市内が渋滞していてR1がネをあげ、高速で行くことを提案。高速に乗るや否や、私が5速に入れる前に姿が見えなくなってしまった。よっぽど渋滞が苦手なんだなぁ。うむうむ。
相変わらずMOTOはマイペースのカメ組、アフリカツインは一歩リードでクマ組、ZX9Rはウサギ組を追う猟犬組。その先のウサギ組がどうなっているかなんて、カメさんのワタクシには知る由もない。V-MAXは直線番長だからきっとR1に追いついてることでせう。
八ヶ岳山麓の別荘村『泉郷』はかなりの客で賑わっていた。ここはどうやら小洒落たリゾートライフを満喫したい人が来るところらしく、小汚いバイク連中はあまり見あたらな・・・あ、汚いオフ車集団発見。
我々が借りたのは2DKの小屋。うう、素泊まりで一人6000円はどうなの？まぁ綺麗な小屋だからそれでも許そう。夕飯は施設内の飯屋で食べようと思ったいたら、とても高かったので躊躇。S氏が自炊を提案したのでそれに同意することに。（スーパーも完備されているのです。）
料理人は言い出しっぺのS氏。おなごが２人いるのに？という疑問はさておいて。
八ヶ岳の夜は冷えることこの上ない。ストーブをつけたワタクシを、一体誰が責められよう。でも自分だけ電気毛布を引っぱり出してぬくぬくしていたO嬢は責められていいと思うの。
次の日の朝。
う、雨が降っておる・・・。じくじく。
まぁ昨日の夜から降ってたからそんなにショックじゃないけど。でもイヤなの。チェックアウトぎりぎりまで粘っても止まなかったので、仕方なく出発。じくじく。
清泉寮の有名なソフトクリームを食べるために清里方面へ向かう。途中、道を間違えて清里駅前のちゃらちゃらした商店街に出てしまった。う、場違い・・・。改めて正しい道で清泉寮へ。
そこの駐車場での出来事は忘れることの出来ない、今回のハイライト・イベントといっても過言ではないでしょう。こんなことってあるんだね。
イ．駐車場の入り口は若干坂になっておりました。
ロ．ZX9Rがそこにバイクを止めました。
ハ．手を離したら何故かバイクが前進。
ニ．バイク、ばったりと倒れました。
ホ．V-MAXが振り返ってそれを見て笑っておりました。
ヘ．と、O嬢の目の前に壁。
ト．嗚呼、V-MAXもばったりと倒れました。
いやぁ、一度に2台倒れたらどっち行ったらいいか、迷いますな。
とりあえず3人がかりで起こしているV-MAXを記念撮影。
それからZX9Rの砕けたウィンカーの証拠写真。
え？助ける順番じゃなくて、写真撮る順番を迷ってたのよ。ワタクシ、非力だし。
（後日、非難の集中砲火。いいじゃん、こういう写真なかなか撮れないんだからさぁ。）
そして、手信号で車線変更をするY氏を後ろから温かく見守りながら帰途についたのでした。
いやぁ、甘美な旅のエッセンスってやつでしょうか。
立ちゴケ、万歳！！
