榛名ツーリング

2001/04/15

うはー、長かった!

2月最後の日曜日、それは起きたのでした。わざわざ仙台まで遠征したスキーなのに、朝の1本目で転倒するとは。小舟みたいなソリに乗せられてレスキュー隊にドナドナされる。右足着いて歩けないよ。這々の体で東京に帰り、病院で診てもらったら右膝側副靱帯損傷だと。膝上から足首までぐるぐる巻きにされて松葉杖生活。マジで涙ながらに『またバイク乗れるようになりますか?』って聞いたさ。おいおい、普通に考えりゃ直れば乗れるってば。そんなこんなで冬は終わり、バイクの季節が巡ってきた。桜が咲く頃、松葉杖ともようやくオサラバ。

約2ヶ月ぶりのMOTO。ワタクシの足も完治しているわけではないから、無理のないところからリハビリしよう。はじめの計画では『荒川の土手まで(東京と埼玉の境界でうちから30分ほど)』ってことだったんだけど、それじゃあ近すぎてつまんないということで、三浦半島に変更。しかし三浦半島までの有料道路料金と時間を試算しててはたと気付いた。『これだけの時間とお金かけるなら北に向かった方が楽しくない?』
こんな経緯で、おでかけ程度の予定が立派なツーリングにすり替わってしまったのでした。リハビリ一発目にしてこんなんでいいのかしらん。

うっすらと積もった埃を払い、チョークを引く。なんだか新鮮でドキドキする。そうだそうだ、HP用のエンジンの音、録音しなくっちゃ。マイクをセットしてエンジンスタート!・・・かからない。そりゃそうだ。ぜんぜん乗ってなかったんだもんな。もいちど挑戦!よしよし、今度は調子いいですね。
久しぶりに聞くエンジン音が何だか愛しい。録音した音を早速聞いてみた連れ、『農機具のエンジン音みたい!』って言って大爆笑。<ムカ#

どうやら交差点の感覚を忘れてしまったようで、右折でアセアセしながら関越道の入り口へ向かう。高速入っちゃえば当分直進だけだから安心だい。今日は穏やかでいい天気。久しぶりに飛ばす高速も楽しいな。
途中いくつかのSAでこまめに休憩取って、伊香保ICで高速は終わり。料金払うときも『えっと、ニュートラルに入れて、通行券出して、あ、進まなくちゃ、ローに入れて、おっとっと、クラッチ握らなきゃ、あ、券がぐちゃぐちゃ...。』考えながらやろうとすると大混乱になってしまうことを発見。

そういえば榛名山、Djebel時代に一度来たなぁ。そん時確か初めて転倒したんだよなー、続けざまに2回も。もしかして験が悪い場所なのかも...。それにここって、タイトなカーブが多いんだよなぁ。やめた方がよかった?でも来ちゃったものは仕方ないし。
なんて考えてる間にタイトなカーブに突入。初心者でももっと速く走るだろうってぐらい減速して、しかも大回り。対向車来たらはみ出してぶつかるか、バランス崩して倒れるかのどっちかの選択肢しかない状態。ここでもアセアセ。カーブをクリアし終わると、ちょっとした直線道路。ふむ、ここでMOTOの走る音でも録音しますかネ。

録音セットを用意し、連れにMOTOを運転してもらう。どうやらここはロケ場所に丁度良いらしくて、ビデオで自分のお車の映像を撮ってる人もいた。大きな声じゃ言えないけどすごく普通の車だった。
MOTOでそこを2往復ほどしてもらって、録音完了。ちゃんとバックファイヤーの破裂音も録れました。連れに一言。『いつも「ぱんぱんうるさい」って文句言うわりに自分で運転してもぱんぱんいわせてるんだから、もう莫迦にしないでよっ』

榛名湖に続く直線道路は見晴らしが良くて、プチ北海道といった趣。でも違うところは人も車も多いってところでしょうか。ここを抜けると榛名湖畔のお土産屋さん地帯になるんだけど...あの『頭文字Dクッキー』が気になるんですけど?
ここは馬車もカポカポと走ってて、というか歩いてる。馬、でかっ!バイクのこと鉄馬っていうけど、本物の馬の方がずっと大きいね。でもこんな小さなMOTOでも44馬力なのさ、えっへん!

砂場のお山のような榛名富士の写真を撮ったら榛名神社の方から南下。新緑にはまだ早い木々の間を抜けて国道406号と交差。川を越える橋の上から見る風景は牧歌的。目の前の観音様にはシダレザクラ。なんだか幸せな1日です。ここから上信越道に向かう県道は車も少なくて、なだらかでリハビリにはちょうどいい。やっぱりさっきのタイトカーブ、病み上がりにはちょっとキビシイです...。
富岡ICの近くに、日本の名水100選があると聞いたので、高速乗る前に行ってみた。地図上ではこの辺なのに、探しても探しても水が湧いてそうなところは見あたらない。バイクを置いて歩いて探したら、目の前にあった!それはイメージしていた、水がこんこんと湧き出るようなものではなくて道ばたにひっそりとある枯れ井戸風。これ、100選にしてもいいの?むしろがっかり名水100選にしといたほうがぴったりなのでは?とほほ。

久しぶりということで、早めの撤退。上信越道は空いていて藤岡Jctまですぐ着いた。でもここで関越道と合流したとたん、車がみっちり詰まってる。なんじゃこりゃ!まだ15時だよ?みんな、せっかくお出かけしたんだから、もっとゆっくりして夕方になってから帰りなさいっ!>自分のことは棚に上げてるらしい
これもリハビリのうち、と自分に言い聞かせながらすり抜けすり抜け。これ、リハビリじゃなくていつものツーリングパターンと同じなんですけど...。

帰ってきてから聞いてみた。
『ワタクシ、今日ちゃんといつも通り走れてた?』
『うん。いつも通りだったよ。』
『でもカーブ、超低速だしはみ出したりしちゃったよ?』
『だからそれがいつも通りでしょ。』
・・・ぷんっ!