奥鬼怒ツーリング

2001/7/21-22

梅雨明けの三連休。
きっとバイク乗りの面々は『待ってました!』とばかりにあちこちへいくことでしょう。御多分に漏れずワタクシも行っちゃいますよ。今回は信州で旨い蕎麦を啜ってから、飛騨で避暑しますかネ。

と、意気込んでいたら不本意ながら外せない用事が入ってしまって、貴重な3連休が普通の2連休になってしまったよ。1泊の飛騨は日程的に非常にキビシイ。故に計画の大幅変更。 しょぽりん...
一泊でキャンプツーリングできる範囲はせいぜい半径150km圏内。今まで行ったことがなくて、交通の便が良さそうで、心引かれる場所を地図で探す。
と、『奥鬼怒行かない?』と連れの言葉。ん?奥鬼怒?なんか心に引っかかる土地ですな。鬼怒川はご存じ一大温泉街だけど奥鬼怒はなんだかもっと秘湯っぽくて人も少なそう。交通の便も上越道と東北道が使えそうだし、先々月霧で諦めた霧降高原道路も走れそう。でもなーんか記憶に引っかかるんだけど、何だろう。気のせいかな?しかしもう出発の日は迫ってる。ま、いっか、ここに決定。

7月21日朝。眠くてだるい体をむりやり布団から引き剥がす。なんなんだこの異常な眠さは。でも原因は分かってる。昨日の夜、だらだら荷造りしてたら全然終わらなくて結局寝たのは日付が変わってから。まったく、ツーリングに行くことはずっと前から予定してるんだから、早め早めに用意しておけばいいものを、どうしていつも直前にならないと動けないのかなぁ、やいやい自分やい!
いまさらそんなことぼやいたところでどうなるわけでもないからメロン食べて目を覚まして5:00すぎに何とか出発。

関越道。天気予報ではまずまずだったのに、霧雨が降ってきた。地面を見るとあちこちに水たまり。さっきまで本格的に降ってたっぽいな。むむむ。いや、ここは天気予報を信じて楽観的にいきましょ。きっと時間が経てば天気も回復するはず。そんなことより重大且つ迅速に解決しなければならない問題があるんです→ハラヘッタ。
お決まりの展開でSAへ。おきまりの蕎麦を食べてからベンチで休憩。すっごく眠いんですけど。これ以上睡魔に抗うことはできまい、ちょっと寝とこう。zzz...

仮眠も取ったし腹も満ちた。しかし時間が押し気味になってしまったので一気に沼田まで。見上げたら青空が雲間から覗いてる。よっしゃ、このまま回復してくれぃ。
沼田からは国道120号、別名ロマンチック街道。...恥ずっ!まったくどうしてこういうネーミングセンスがまかり通るかね?そういえばどこぞにサラダ街道とかあったような?何故サラダ?むむぅ、解せん...。
そんな不可解なロマンチック街道を走っていて目に留まったのは『トウモロコシ街道』の看板。ちょっとー、ここはロマンチック街道なの?トウモロコシ街道なの?どうなのどうなの?はっきりしてよ!そんなこと考えてたらトウモロコシ食べ損ねた。すごくすごーく心残り。しくしく(T_T)

『そろそろガソリン入れなきゃ』と思っていたら、あれよあれよと山道へ突入。トリップメーターは容赦なく回り、イヤな汗が手のひらに滲んできた。行けども行けども続くワインディング。ちょっとちょっとー、ホンキでヤバイですよ、コレは。そして丸沼の辺りで恐れていたエンスト。ため息混じりでコックをリザーブへ。とうとうカウントダウンが始まりました。祈るようなキモチで地図を見たら、ここから10kmほど行った日光湯本にガスタンがあるのを発見。よし、大丈夫。これぐらいならいけるかも。
でもやっぱり気が気じゃなくて、周りの景色じゃなくてトリップメーターばっかり見て走ってる。おかげさまで気持ちのいい道だったはずなのに全然覚えてないんですけど。ようやく峠も越えて、湖が見えてきた。あそこだ!やったー、助かったよー。ふぅ〜。
日光湯本のガスタンはちょっと奥に入ったところにあるようなので、偵察部隊を送り出してワタクシは暫しその場で待つこと5分。おっ、戻ってきた。ガスタンはどっちにあるの?
『...今日は休みだって。』...(T_T)

だがしかぁし!偵察部隊も手ぶらですごすご帰ってきたわけではなかったのです!(そうじゃなきゃ困りますって)戦場ヶ原過ぎた辺りに休日でもやってるガスタンがあるそうな。でもそこまでは約5km。そして只今のトリップメーター162km。ちなみに今までの無給油走行最高距離160km。...こんなところで新記録に挑戦したくなかったです。
もうここからは諦めの境地でへらへらしながら走ってみました。『どぉせぇ〜、えんすとするしぃ〜、みたいなぁ〜。(イメージ)』吹っ切れたら呑気なものです。走りながら写真とか撮ったりしてました。

メーターが自己最高記録の163kmを指したとき、ようやく日石の赤い太陽が見えました。なんだかご来光を拝んでる気分。ははーっ!ありがたやありがたや。なむなむ。
MOTOが満腹になったところでワタクシもお昼にしますか。売店で焼きそばと肉まんとソフトクリーム買って木陰で一休み。ここ戦場ヶ原はメジャーな観光スポットで、次々と車やらバイクやらが停まっては出発していった。時間があったら散策してみたいけど、ちょっと混みすぎ。また人が少ないときに来よう。

奥鬼怒林道は林道といえども全線舗装林道だからMOTOでも行けるらしい。見通しの悪い上りカーブをクリアしたら一転して見晴らしのいい道に出た。っていうか、見晴らし良すぎ。ガードレールから下覗いたら結構怖いかも。そしてまた見通しの悪い緑のトンネルを抜けたら奥鬼怒林道はおしまい。
只今の時刻はまだ14時前。ちょっと早いけどキャンプ場に向かいますか。というのも確かこの地方は夕方になると夕立があるはず。だから、雨が降る前にテント張って、昼寝でもしながら雨をやり過ごすつもり。我ながら抜かりのないプラン、流石ですね。

地図によるとこの川沿いにキャンプ場があるはず...よし、看板発見。看板に従って急な坂を下るとそこには一面に広がる砂利の広場と、なぜかショベルカー。...ココハ工事現場デスカ?
でもキャンプしてる人たちも確かにいるから、キャンプ場には違いなんでしょうけど。ハッキリ言ってテントサイトとしては最悪。下は砂利だし、日を遮る木もないし、アブはぶんぶん飛んでるし。しかもこんな所なのに混んでるし!がおー!(怒りの雄叫び)
もう他のキャンプ場探そうかとも思ったけど、この辺は元々キャンプ場が少ない上に、あったとしても値段が高い。ふと耳を澄ますとゴロゴロゴロという雷鳴が...ここでいいです。

んで、大急ぎでテントを広げてポールを伸ばしていたら、まさかの豪雨。前振りナシですかい!(T_T)
大慌てで工事事務所の軒下に非難して小降りになるのをじっと待つ。なんだよー、夕立なら夕立らしく夕方に降ってくれなきゃ困るんだよー。ぶうぶういってるうちに小雨になってきたからテント設置再開。
テントとタープを立てたらもうなんだかいろんな意味で疲れちゃったのでフテ寝したかったけど、夕飯の材料を買ってなかったので再び出動。ついでだから風呂にも入ってこようか。

キャンプ場のおっちゃん曰く『すぐそこ』にあるはずの食料品店、5kmぐらい先にありました。そこの少ない品揃えからセレクトして材料買って、キャンプ場近くの温泉『家康の湯』へ。
しかしここでもはずれくじ。今の時間は学校行事で来てる中学生の貸し切りだそうで、あと一時間ぐらいは入れないらしい。じゃあテントに戻って、夕食の下ごしらえでもしてこようかと思った矢先に再び豪雨。(T_T)
風呂屋の前にある舞台みたいなところで一時間待ちぼうけ。
ようやく入った家康の湯は熱すぎ。家康はこんなに熱い風呂がお好みだったの?確か家康の死因は食い合わせだったと言われてるけど、実は熱すぎる風呂のせいなんじゃないの?

テントに戻って、楽しい夕食の時間。ん?なにやら携帯にメールが入ってる。まるボ仲間
※1のAさんからだ。
『件名:来週の奥鬼怒温泉ツアーの件 表題に関しまして詳細が決まったのでお知らせしま(略)』
...あうぅ、らいしゅうのおくきぬおんせんつあー!なーんか出発前に気になってたのはこれでしたか!あれ、草津からいつの間に奥鬼怒に変わったんだっけ?かなりショック。はじめから奥鬼怒と分かっていれば今回は外したのに...ううう。ワタクシ、来週もここに来るっちうことですね(T_T)
...今日はもう寝ます。

7月22日
いきなり朝から暑い。そしてアブの攻撃。こんなとこ、長居は無用。朝飯はパンで済ませてさっさと撤収しよう。
『キャンプツーリングの醍醐味といったら、朝走り出してからの30分。』というのは連れの弁。まったくその通り。車は少ないし空気はキモチイイしで、このためにキャンプしているようなもんですよ、ホント。

本日の予定は大笹牧場のソフトクリーム→霧降高原→宇都宮で餃子→東北道というルート。県道23号から霧降方面に走ると牛がちらほら見えてきた。写真を撮るためにMOTOを停めて近くに寄ったらなぜか逃げていく。こらこら待ちなさいよ、食べないから食べないから。
そんな牛達の乳を使っているのでしょうか、大笹牧場の濃厚なソフトクリームを食べてたら、おおMOTOの兄弟!BMW/F650が駐車場に停まってるじゃありませんか!F650、出発しそうな雰囲気だったから音聞こうと思って近くをぶらぶらしてみた。どれどれ?
初めて聞くF650の音、ブルルルンっていうリズムは同じだけど、MOTOよりもしっとりとした音でした。同じエンジンでも違うんだねぇ。ナルホド。

こないだ来たときは霧で断念した霧降高原道路。うって変わって今日はいい天気。上機嫌で走っていたら目の前には料金所。え、930円もするの?しかも普通車と一緒の料金?それって不公平じゃない?せっかく上機嫌だったのがご機嫌ナナメになるワタクシ。その970円が不満だったのか、道路の様子は実はあまりよく覚えていない。多分気持ちよかった...ような気がする。
霧降高原道路を抜けたらそこは日光市街。こないだ教えてもらった裏道を通って宇都宮まで大急ぎで走る。何故大急ぎ?それは腹が減ったから。

宇都宮、確かに餃子の店は多いけど、全部が一カ所に集まってるわけではないから実は選びにくい。近くにあるんだったらいくつか見て気に入ったとこに入ればいいけど、そうじゃないから一発勝負。案の定今回行ったところは並ぶ気も失せるぐらい混み混みの大行列。『今すぐ食べたい!』という情熱の下、次なるターゲットに移動。こっちは並んでる人もいなくてすぐに入れました。よかったよかった。
餃子は焼餃子と水餃子と揚餃子があって、もちろん全部食べましたよ。当たり前です。

今回の目的は全部果たしたので、あとは帰るだけ。茹だりそうなぐらい熱くて暑い東北道をぶっ倒れそうになりながら一路帰ってきたのでありました。

+--そして次の週---+
まるボ仲間の人々と再び訪れた奥鬼怒。奥鬼怒ツーのまんま逆回りでした。車とバイクの違いはあるとはいってもやはり虚しいものが...しくしく(T_T)