新春房総ツーリング

  2002/1/2

2002年。
年末年始の休みで体も鈍ってきた頃だし、走り初めでも行こうかな。正月からハードなところに行くのもイヤだから、暖かいところで旨いもん食べてぐうたらしましょうか。
となれば向かうは房総。我ながら芸のない選択だけど、それはそれ。新春の房総はワタクシをきっとやさしく迎えてくれることでしょう。

Webで天気と交通情報をチェック。よしよし、天気はいいし道路も空いてる。これはきっとステキなツーリングになるに違いありません。しっかり厚着して、白金カイロ持って、おやつを持ったら準備完了。さてと、MOTOの調子は...?昨日ちょい乗りしたおかげで、ゴキゲンの一発始動。幸先いいことこの上ない。

今日だけは渋滞知らずの環八を気分良く走っていたら、なにやら白いモノがはらはらと落ちてきました...ナニコレ?言われてみればこの寒さといい、曇天模様といい...雪? あのー、もしもし?今日は天気がいいはずではなかったのですか? T_T)責任者出てきなさい。

幸いにも雪はすぐに止んでほっとしたのもつかの間、今度は事故現場に遭遇。車線のど真ん中に青いCBがでーんと寝転がってるじゃありませんか。近くでは警察官があれこれ現場検証したりして。ざっと見たところ血痕は無かったみたいだから大事には至って無いみたいだけど、ワタクシこれからまさにバイクでツーリングに行く身な訳で...。十分気を付けて走ることを肝に銘じながらその場を通過。

普段なら1時間以上かかるのに、第三京浜まで30分ぐらいで到着。正月の都内は空いててサイコーですな。第三京浜から横浜新道、横横道を経由して一気に久里浜までショートカット。なんと家を出てから1時間強で久里浜まで来てしまいました。三浦半島がこんなに近いなんてかなりビックリ。いつもこれぐらい空いてたらもっと走りに来るんだけどなぁ。

東京湾フェリーはタッチの差で出航した後だった。まぁでも腹も減ってたことだし、待合所で蕎麦と横須賀海軍カレーパンを頬張りますか。カレーパン、結構期待して食べたんだけど普通のカレーパンでした。強いて言えば普通のカレーパンより脂っこかった...ってこれじゃあフォローになってないやん。

次の便に乗ったバイクは全部で5台。さすがにこの季節に走る物好き(別名アホ)は少ないね。船は10分遅れで出航し、到着予定時刻は9時半だって。じゃあそれまでおやつでも食べよっと。
窓から外を覗くと小さな船がいっぱい浮いてて、どうやら釣りをしている模様。こんな季節に走り回ってる自分も結構な物好きだと思ってるけど、この季節に釣りしてる人たちも物好きとお見受けいたします。それにしても何釣ってるんだろ?

船は35分ぐらいで房総半島に到着。んー、特に寒くもなく暖かくもなくといった感じでしょうか?
今回の予定ルートはまずは半島を横切って外房へ抜けて、そこからは時計回りに海沿いを走る。で、また金谷港からは来たルートで帰るというお気楽ルート。まぁ正月ですし、コレくらいが丁度良いのです。

鴨川方面を目指して内陸を走っていると、ちらほらと梅の花が咲いているのを発見。地面には水仙の花。あー、まだまだ冬のさなかだと思ってたけど、こんなところに春は顔を出してるんだねぇ。
鴨川から海沿いの道を南下していくと、ますます春の気配は濃厚になる。道の脇の畑ではポピーやら金魚草やらが花盛り。これぞ房総ナリ。

道中、鯨のタレを買ったりつまみ食いしながらお昼頃に野島崎に到着。さすがは房総半島の先っぽだけあって、駐車場は満員御礼。やっぱり冬は房総、大人気のようです。
適当な食堂に入り、サンガ焼き定食を注文。

ココまではまぁまぁ楽しいツーリングだったのに。

待てど暮らせどメシが出てこない。オイコラ、こっちは腹減ってるんでぃ。凶暴化するぞ。
どうやら店の許容範囲以上の客が入っているらしく、余裕で30分以上待たされた。店の前で呼び込みしてるおっちゃんも、キャパ考えて入れればいいのにさ。イライラ。
やっと出てきたツレのサザエ丼も、サザエが少ないし。
ここ大ハズレ。

不満たらたらで外に出ると、風がさっきより強くなっている。まぁ先っぽだからこんなもんか。でもちょっと強いなぁ。
MOTOのところに戻ってみると、あろうことか風に飛ばされた飛沫でしっとりと濡れている。ひゃー、塩水はやばいでしょ。早く撤収撤収。

再び時計回りに海沿いを走り始めるも、風は弱くなるどころかだんだん強くなってきた。走っていても時々吹く突風で足下すくわれそう。こりゃダメだとツレも思ったらしく、停車してルート変更会議。海沿いはどこに行っても風が強そうだから、内陸を通って金谷港まで戻ることにする。

内陸は拍子抜けするぐらいに無風だった。あの強風は一過性のものだったのかな?そんなことを思いながら走っていると再び海辺へ。
海辺沿いの道はさっきよりもさらに強い風がぴーぷーと吹いていて、海には白波が立っている。おー、こりゃ凄い。フェリーはちゃんと出航するのかな?かなり不安。

金谷港に到着。フェリーは予定通り就航している模様。よしよし。
と思ったら車両整理係のおっちゃんが『バイクは乗っちゃダメ』だって。船が大揺れしたときにバイクが倒れるからだとさ...なんてこったい。
『往復チケットなんですぅ』とか言ってちょっとごねてみたけど乗せてくれるはずもなく、仕方ないので陸走で帰途に着く。案の定アクアラインに続く海沿いの道は大渋滞で進んでは停まり、停まっては進む状態。横風は相変わらず強烈で、何度対向車線に押し出されそうになったことか。

と、海を見ると先程出航したフェリーが波間に見え隠れしていた。うげげ、FUJIYAMAも真っ青の上下運動してますがな。あんな船、頼まれても乗れませんって。乗船拒否してくれたおっちゃんにむしろ感謝。

渋滞に揉まれに揉まれている間にとっぷりと日も暮れてしまいました。空を見上げればとても嫌な感じの黒い雲がもくもくと広がっていて気温もぐんぐんと下がってきてる。こっ、これはもしや...。
案の定降ってきましたよ、雪が。...ぐすん T_T)

雪は幸いすぐに止み、這々の体でアクアライン入り口に到着。強風のため、通行止めになってるかと思ってたけどちゃんと通れるみたい。ナニナニ、『横風17メートル、走行注意』ですと?了解了解。言われなくても気を付けますって。

...ちょっとちょっと、道路公団はワタクシを殺す気ですか。この狂おしいばかりの横風なのにバイク走っていいの?これって走行注意どころじゃなくて、二輪通行止めレベルじゃないの?軽いオフ車だったら絶対飛ばされますって。ワタクシだって、何度タイヤを取られそうになったことか。走っててこんなにも命の危険を感じたことは未だ嘗てありませんて。もうなんだか恐怖を通り越して憤りを感じてしまう。

うみほたるに到着したときはホントに生きててよかったと心から思ったね。

そこから先はトンネルを抜けて川崎から都内へ。
あ、そうだ。帰りがけに阿佐ヶ谷のステキなケーキ屋さんに寄ってお土産でも買っていこうかな...え、休みなの?
じゃああそこの定食屋さんでご飯でも...ここも休みですか?
んじゃもういいや、お家でご飯食べてから冬ツーの楽しみ、銭湯にでも行きましょうかネ。

...銭湯もご想像通りの展開でした。じくじく T_T)