ジュゴンツーリング

2002/11/3

昨日ジュゴン見たから今日の行程はどーでもいいと思っているワタクシ。布団の中でだらだらうだうだ。しかし今日こそ本番と思っているおっさんにたたき起こされてやっとこ布団から這い出る。パンとスープ(最近いつもコレね(^ ^;)で軽くご飯を済ませてから出発。

まだ低い太陽の光を浴び、海岸線に沿って南へ南へ。日が高くなるにつれ、天気も極上。にんまりほくそ笑む。以前紀伊半島に来たときはひどい大雨に降られたから、これでリベンジ出来たってもんですよ。あ〜、文句言いつつも来て良かった〜。

紀伊半島の道は魔性の道。走れども走れども先に進まない。特に内陸のくねくね道に入っちゃうと予定が大幅に狂うことは目に見えてるのでなるべく走りやすそうな国道を選ばないとね。42号で尾鷲まで行ったら309号で内陸へ。しかしそもそも一体今はドコに向かって走ってるのやら。何も考えずにほけ〜っとアフリカツインの後に付いて走ってたから行き先不明。ねーねー、どこ行くの?『ん?大台ヶ原。』おおだいがはら?なにそれ?
※大台ヶ原:年間雨量が5,000mmと全国一の多雨地域であるとともに関西の軽井沢といわれ、近畿随一の原生林、秘境と呼ばれるところ
ほー、そんなところがあるんだ。興味津々、なんだか行ってみたくなってきた。ちょっと楽しみ♪

秘境という言葉にウキウキしつつ走っていたらだんだん空がどんよりしてきて、今にも雨が降り出しそうな空模様になってきた・・・って、対向車線走ってるバイクの人たちはみなさんカッパ着用、濡れたてホヤホヤという言葉があるのかどうか知らんけど、今まさに一戦交えてきた感が漂っておりました。これって明らかに行く先は雨降ってるってことだよね。ああイヤだなぁ、地面も濡れてきてるし。雨が降り出すのを今か今かと覚悟していたけど、どうやらすんでのところで雨雲を避けられそう・・・かな。
しかーし、世間はそんなに甘くない。やっと大台ヶ原に登る分岐まで辿り着いたと思ったら道路情報の看板に『大台ヶ原 積雪のためスリップ注意 濃霧注意』とか書いてあります。コレ見てノコノコと行くようなワタクシではありません。君子危うきに近寄らず。踵を返してスタコラッサッサ〜。

ところで今日はどこのキャンプ場に泊まろうか?明日東京へ帰ることを考えるとなるべく鳥羽(フェリー乗り場)に近いキャンプ場がいいと思うんだけど、あんまりいいとこなさそうだね。・・・それよかホントに今日はキャンプなの?めちゃめちゃ寒いし、なんか白っぽいモノがはらはらと降ってきてるようにも見えるんだけど、それってワタクシの気のせいですか?正直に言います。『今日も宿に泊まりたいです!雪中キャンプはイヤー!(魂の叫び)』
ヘタレなのはどうやらワタクシだけじゃなかったようで、おっさんも提案にホイホイ乗ってきた。聞くところによると吉野の方に宿の心当たりがあるらしく、さっそくそこにTELしてもらう。『ええ、はい・・・あ、二人泊まれますか・・・夕飯は・・・はぁはぁ、じゃあ簡単なモノでいいです。じゃよろしくお願いします』やったー♪これで今日も屋根の下で寝られるのね(^ ^)

向かうは吉野。紅葉は終わっちゃってるかもしれないけど、近くまで来たんだから立ち寄ってみたくなるのが人情。吉野川を眺めながら吉野山へ向かっていると、とうとうポツポツと降り出してきた。『これってホントに車両が入っていいの?』っていう感じの狭坂&かきくき道をぐいぐい進んだら多分吉野山に到着。適当なところにバイクを停めたらちょっと本降りっぽくなってきた。危機一髪、危ない危ない。
吉野の参道をぶらりと散策してみる。なんかおいしそうな和菓子屋さんや食べ物屋さんが多くて目移りして困っちゃう。そんなときは悔いが残らないように片っ端から食べるのがじゅごん流。お団子も草餅もくず餅も柿の葉寿司もおでんも全部頂きまーす(^^)
そんな風に食べることに熱中していたら雲の切れ間からだんだん日が差してきて、吉野の山並みに重なるように虹が見えてきた。この風景、なんて牧歌的なんでしょう。雨上がりの瞬間を見たような気がします。

時間はそろそろ3時を回ってるので宿にでも向かいましょうかネ。外にいるだけでも寒いし。
吉野山から東吉野までは20kmぐらい。町からそんなに離れてなさそうなので買い出し(酒あーんど肴)とガス入れは道中で済ませられるでしょ、・・・と思ったワタクシは甘かった。うっかり呑気に走ってたら店もガスタンもなさそうなニオイがしてきました。ガソリンはどーでもいいけど、酒は何とかしないと。そこで酒屋を求めてUターン。ひとまず酒盛りセットはゲット。ガソリンはまぁ無くなったらそんときはそんときってことでいっか。

あともう一息で宿、ってとこで再び雨。今回の雨はぱらぱらじゃなくてまさに本降り。宿を取った機転を褒めつつもう少し早く来なかったことを呪いつつ、ようやくふるさと村キャンプ場に到着。ここのキャンプ場に併設されている、旧小学校校舎を利用した宿泊施設が本日のお宿なのです。
屋根のある駐輪場にMOTOを停め、荷物を下ろす。早く温泉に入ってご飯食べた〜い!

お風呂はキャンプ場の隣にある『やはた温泉』。雨で濡れた後の体に温泉がありがたい。秋冬のツーリングの醍醐味ってやっぱりこれだよね。でろんでろんにとろけるほど暖まってから宿に戻ってとりあえずお疲れさまの乾杯。ホントは持ち込み不可なんだけど、お泊まりツーのときはこれがないとね(^ ^;)

お風呂とアルコールでポッポとした頬になりながら夕食たために食堂へ移動。そうそう、予約の電話の時は適当なご飯でお願いしますって言ったけど、さっき受付の時に「鴨鍋なら出来ますけどどうします?」って聞かれたから頼んでおいたんだよね。さぁさぁ鴨鍋ちゃん、恥ずかしがらずに出ておいで〜Ψ(^ ^)Ψ

おおっ!すごいボリュームです!こんなに二人で食べられるかな〜。肉はまだちょっと凍ってるけどそのまま鍋に入れちゃえ。その間他のおかずでも食べて待ってるとするかね、と他のおかずを食べようと思ったらその肝心のおかずがない。あ、配膳の人忘れてるんだ。いいや、自分で取りにいこっと。
「すいませ〜ん、お鍋以外のおかずください」「え、お鍋の時はお鍋だけです。」「・・・はい?」

えーと、鍋の時でもおかずって何か他にないもんですかね?鍋+おかずって普通だと思ってたけどそうでないの?っつーことは白いご飯のお供はこの鴨鍋だけってこと?(-_-;;)まぁね、嘘じゃないけどね。だって受付の時「鴨鍋『なら』できます」って言ってたもんね(-_-;;;)言われてみればこの鍋の具、夕飯の量としては不足ない量だし。

煮え切らない思いを抱きつつ、煮えすぎた鍋をつつくこのステキな不整合。鍋の中身がにじんで見えたのは立ち上る湯気のせいなのか、はたまた他のおかずに対する未練の涙なのか。

「あと一口食べたらオートリバース」てぐらい満腹になって部屋へ戻る。横になったらもう微動だにできませんて。そのまま就寝。

次の日...はComing soon !!