廻り目平キャンプ

2003/6/21

今は梅雨のまっただ中の6月下旬。今週も俣webの週間天気予報は傘マークのパレード・・・のはずが、夢か幻かモニターに映るのは週末に燦然と輝く晴れマーク。更新ボタンを連打したりいくつかのサイトを確認してみても、晴れマークは晴れマーク。フフフ、そうきましたか。これを見逃しちゃあ自称「旅するMOTO」の名が廃るってもんです。キャンプツーリング、行くべし行くべし!
と鼻息荒く思いついたものの、実は土曜日の夜に友人のライブに行くことになっている。さてどうするか?んー、んー、んー・・・ごめんっ!今回ばかりは許してもらおう。次回は必ずや行かせて頂きます故m(_ _)m
さて、次なる課題はうちのおっさん。とはいってもこっちはさほど問題ないでしょ。と思っていたら丁度よくかかってきた電話。なにやら妙に下手な態度でで『ね〜ね〜、週末晴れるってさ〜。あ、でもライブあるんだっけ〜?それは絶対に行かないとダメなの〜?』ほらね、やっぱりそうきましたか。私は答える。『んで、どこ行きたいの?』『ビーナスラインとかどう?』『オッケー調べとく』やはり晴れマークを見たときのパブロフ状態は同じってことね(^ ^;)

この夜、白MOTOことナカムラさんとのプチミを終えて帰宅したのが12時半過ぎ。それからお風呂入って準備してweb徘徊して、なんてしてたら気付けば2時。おいおい、これで朝5時半に起きられるんかいな。最近のパターンだと気付いたら朝9時とかなんだよなぁ。ツーリングに関しては連敗続きの今年、今回こそはなんとしても起きねば。

やはり晴天というのはどんな目覚ましよりも効くもんです。差し込む朝日にカラダが反応してパッと目が覚める。カーテンを開けて外を覗く。よしよし、こりゃステキなツーリング日和ですよ。昨夜に引き続き出動のMOTOに荷物をくくりつけ、アフリカツインの後に続いて出発。
向かうは長野県のビーナスライン。今の季節はまだニッコウキスゲには早いけど、レンゲツツジとかスズランとか咲いてるはず。無料になってから走るのは初めてだから楽しみなんだよな〜などとウキウキしつつ、調布インターから中央道へ。しばらく走って八王子インターでチケットをもらい、端っこに寄ってエンジン止めてチケットをポケットにしまって地図を確認してさぁ行きましょう!とMOTOのメインキーを回す。

・・・音沙汰ナシ。

んっ?えーと、気を取り直してもう一度。カチッ。セルも試しに押してみる。

音沙汰ナシ。

待てよ待てよ、おちつけもちつけ自分。普通はポジションランプが点くんだよね?でも点かないって事は一体どういうこと?確か以前にも同じ事があったような気が・・・。嫌な汗が背中をつたう。とりあえずおっさんに報告。『もしかしたらヒューズ切れたかも(-_-;)』『はっ?』

身ぐるみ剥がれたMOTO他のバイクの邪魔にならぬように奧の方にMOTOを移動してとりあえず荷物を下ろしてシートも外してサイドカバー外してヒューズボックスを確認。7.5Vヨシ、15Vヨシ、20Vヨシ・・・全部生きてる?!じゃあヒューズ切れじゃないってことは、もっと深刻な電装系のトラブルってこと?
一人青ざめムンクちゃんになってしおしおのパーな私をよそに、おっさんがなにげなくキーを回す。カチッ。

パチッ(ポジションライト点灯)

えっ?さらに続けてセルを回す。

ブルルルルrrrrr・・・・

MOTOは何事も無かったかのようにしれっと動いてるんですが(-_-;)何で何でどーしてっ?!
などと悩んだところで私の知識じゃ原因なんて分かろうはずもなく、『きっと荷物の積み方が気に入らなかったんだね♪』ってことで一件落着。他のバイクじゃ知らんけど、MOTOに関してはきっと絶対そういう理由もあり得るはず。走れるようになったんだからまぁいいや。あまり気にしないことにしよーっと。気を取り直して出発。

中央道は結構いい感じに流れてたけど、ときおりぶっ飛びバイクやぶっ飛びベンツが勢いよく隙間をすり抜けていってちょっと嫌な感じ。これくらいの速度で流れてるんだからそんなに飛ばさなくてもいいじゃん。自分一人で事故ってくれるのはまぁいいけど(でもよくないか)、こっちまで巻き込まれたらどうすんのさ。
小さくプリプリ怒ってたら前を走るうちのおっさん、予定外のPAへ退避して私以上にプリプリしつつ『ああいう連中が多そうだからビーナスラインは行かない!』とのたもうた。まぁ確かにそれがいいかもね。こないだの富士もそうだったけど、人の多いところは無法者も多いからなるべく避けたい気分。なので予定変更、ビーナスラインはやめてもうちょっと手前のキャンプ場で手を打ちましょう。どうするどうするどこにする?カヤノ平は遠いし、駒出池はいいんだけど行ったことあるし、だったら行ったことのない廻り目平にでも行く?そういえば廻り目平、先週ここのおっさんたち雨の中大宴会してたっけ・・・。

廻り目平へ行くには韮崎で高速下りてあとは道なりに北上するだけ。そんなに時間がかかる行程じゃないけど、早めにいってキャンプ場を堪能するためにあまり寄り道せずにひたすら先に進む。そうそう、大きなスーパーがあるうちに今日の晩ご飯の炭火焼きの材料、買っておかなくちゃ。川上の街でスーパーを見つけたのでそこで買い出し。
しかしここの駐車場でおっさんがまたのたもうた。『お米忘れたかも』・・・なんですと?自称手練れキャンパーのくせにキャンプの命、コメを忘れるとはどういうこと!?まぁでもこういうメシ関係はいつも全部おっさんに任せちゃってるから、敢えて確認しなかった私も悪いっちゃ悪いんだろうけど。でもだからといってここでコメ2kg買うわけにはいかないので、必然的に夕飯朝飯はコメでない主食に決定。あーあ、炭火焼きにはコメがベストパートナーなのになぁ(T_T)
ここで主食のパスタやら野菜やら肉やら酒やらおやつやらを買い出し。思いの外品揃えが充実してて目移りしちゃう。ウチの近所のスーパーよりもモノが揃ってました。

買い出しを終えたらあとはキャンプ場に向かうだけ。案内に従って廻り目平を目指すけど、なかなか見つからなくて『ホントにこの道でいいの?』って疑い始めた頃、ようやく到着。あ、ここのキャンプ場の入り口には車止めのゲートがあるけど、バイクは脇の入り口から入っていいみたいです。
受付を済ませてさっそく場所取り。でもお昼過ぎに到着したにもかかわらず、いい場所は軒並み取られちゃってる。しかも殆どが小さい1〜2人用のテント。そうか、ここは山登りの人が朝早く来てテント張ってから登りに行くベースなんだ。ということはいい場所を取ろうと思ったら朝一で来ないとダメって事だね。メモっとこう。
キャンプ場は駐車場を囲んで林間のサイトだったけど、殆どが斜面できっと大きいテントは張りにくいんだろうな。だからかもしれないけど、ファミリーはあんまりいなくて静かにキャンプしたい我々にとっては好都合。でもファミリーじゃなくても大騒ぎする人たちもいるけどね。

ステキなテントサイトなんとか空いてるテント台を見つけて設営。今回もなかなかステキな我が家ができました♪荷物を整理し、食べ物は炊事場で冷やしてその間に山小屋でお風呂をいただく。ここはキャンプ場に併設されてる山小屋の風呂が600円で使えて、それがとてもキレイで気持ちいい。誰もいない浴槽の中でプカプカ浮いてみたり体中揉みまくってみたり。はぁ〜、さっぱりしたぁ〜。お風呂上がりのビールも最高だぁね☆
などと上機嫌でテントに戻る私を待っていた悲報。先に風呂から上がってたおっさんが悲壮感漂う表情でビニール袋を手に提げてしょんぼりしている。ん、どうしたの?今度は何忘れてきたの?

『カラスに夕飯食われた・・・』ビール片手に固まるワタクシ。えっ、えっ、え〜っ!そんなのってアリ?話によると、風呂から帰ってきたおっさん、その辺のカラスが鮭トバくわえてるのを見て『あ〜あ、ゴミ漁ってるよ』と思うと同時に『ん?待てよ?鮭トバといえば確かうちのおつまみも・・・』と思い至り、嫌な予感がして炊事場へ向かったんだそうな。んでそこで目にしたモノは

・跡形もなくなった真空パックのディナーソーセージ(高かったのに...T_T)
・今まさに犯されている鮭トバ(酒のつまみが・・・)
・デザートのキゥイがくちばしでさくっと一刺し(刺したなら最後まで食え!)
・端っこが小さく摘まれたシイタケ(お口に合わなかった模様)
・ピーマンとトウモロコシは無事(野菜だけ残すあたりがビミョーに腹立つ)

焼いて焼いて焼いて〜♪風呂にも入ってあとは夕飯だけ!モードになっていた我々、しょうがないから残っている食材だけで晩ご飯にしようかとも思ったけど、野菜だけの炭火焼きなんて侘びしすぎる(T_T)もうビール呑んじゃってる私は買い出しに行けないからおっさん一人で再び買い出しへ。その間私は炭火焼きのための焚き火の火起こし。
薪がいい感じに炭火になってきた頃、おっさんが帰ってきました。あ、豚ロース肉買ってきてくれたんだ。ありがとー♪いそいそと網に野菜と肉を載せ、じゅうじゅう炭火焼き開始。焼いて焼いて焼いて醤油つけて焼いて食べて焼いてつけて食べて〜♪(本日リリース『焼いて食べての歌』song by じゅごん)

キャンプ場に着いたのも早めなら風呂もご飯も早め。ご飯食べ終わって一休みしてもまだ空は明るい。いいねぇ、たまにはこういうのも。後かたづけもそっちのけでテントの周りで食休みのゴロゴロ。気分良く意識も遠ざかってきていっそのことこのまま眠ってしまいたいという誘惑に駆られるも、そのままにしておいたらカラスとアリの餌食になることは火を見るより明らかなので仕方なく起き出して食器洗ったりゴミをまとめたり。そんなことしてたら日も暮れてきて気温も下がってきたから残りの薪をガンガン燃やしてみる。キャンプの焚き火はなんかいいんだよね。見つめていじって面倒見てるだけで時間があっという間に過ぎていく。燃やす薪もなくなり、炭もあらかた落ち着いてきたらそろそろ寝ますかね。ってまだ9時半だけど。でもいいや、おやすみなさい。

次の日。
時計を見る→4時→寝る→また起きる→5時→また寝る→またまた起きる→6時→またちょっと寝る→6時半→やっと起きる。ごそごそとテントからはい出して空を見上げると今日も青空。よしよし、今日もいい一日になりますな。
パンとスープと炒めもので朝ご飯を済ませ、さっくりと片づけをしてMOTOに荷物積んだら出発・・・なんだけど、気付いてみたらここって舗装路に出るまでかなり荒れた道かも。昨日はおっさんにここまでMOTO運んでもらったからいいけど、今日はそうもいかない。いつも頼ってばっかりってのも進歩がないから自分で走ろう。ダートを前にして覚悟を決めてノロノロ進んでみる。どうもこういう道って大きい石が落ちてるとそっちを見ちゃって進路もそっちに向かっちゃうんだよな〜。あと轍とか。
なんとか未舗装路を脱出したらあとはずっと快適な舗装路。朝の気持ちいい空気の中、ご機嫌に北上。今日の帰りのルートは高速を使わずに秩父経由でずっと下道の予定。そういえば今まで下道だけで帰ったことって無かったかも。たまにはこういうのもいいかな。


マウスオンで拡大。走ってます。

長野と埼玉の県境を超える道はいくつかあるみたいだけど、MOTOで走れそうなところは一箇所しかない。地図に『このあたりのルートでいちばんマトモな道』って書いてあるルートにしたんだけど、もうちょっとマトモな書き方ってなかったのかな(-_-;)でもそうはいってもちょっと(かなり?)クネクネした緑深い山道でなかなか良い道でした。

途中道の駅みたいなところで休憩1回と昼ご飯のリンガーハット以外はずっと走り通し。これといって見るものもないし淡々とした道だからひたすら眠気と戦って山を抜け街を抜けて16時過ぎに我が家に帰り着いたのでした。

え、二日目が呆気ないって?だってキャンプのメインは一日目って相場が決まってるし。二日目はただ帰るだけだからこれでいいの。おしまい。