【装備】
■荷物について
一台のバイクに人間が二人+二人分のキャンプ道具を乗せるということで、荷物は当然最低限にまとめなければなりません。とりあえずそれぞれが必要と思う荷物をまとめ、アフリカツインに積んで二人で乗ってみましたが、全くお話になりません(-_-;)あまりにも荷物が多くて「これは何のコントなの?」ってぐらいに滑稽な姿になってしまいました。これでは1kmだって快適に走ることはできません。なので積み荷を一つ一つ取り出して吟味の上、お茶のパック1個単位で減らしていくことにしました。

荷物を減らすにあたって考えたのは「キャンプ場で借りられるものは借りる、現地で使えるものは使う」ということ。キャンプ場は何度か行ったことのある駒出池に決めており、毛布の貸し出しをしていることも知っていたのでマットは持参しないで毛布を借りて代用することにしました。あとは定番の夕食メニュー、炭火焼きをするための焚き火台や七輪は持っていかず、テントサイトに点在する石のかまどを利用することに。

さらにテントやタープをいつも利用しているものではなく、それぞれ一回り小さいものに変更。(←はじめからそうしろって?)カッパもバイク用のものだとかさばるので、山用の小さいカッパに替えました。

持ち物リスト
【住】
・テント(mizuno ツーリング用二人用テント)
・ミニタープ
・ドカシー
・ランタン
・キャンドルランタン
・寝袋×2
・グランドチェア×2
・ヘッドライト×2
・ラジオ
・枕
【食】
・ミニテープル
・コッヘル
・ざる
・おたま
・まな板
・シェラカップ×2
・武器(箸、フォーク、スプーン)
・ナイフ
・トースター
・焼き網
・トング
・火吹き竹
・炭
・着火材
・バーナー
・水筒
・コーヒーセット
・お茶各種
・調味料
・乾燥食品
【衣】
・着替え二日分×2
・日用品×2
・防寒着×2
・カッパ×2

■積載について
荷物を積み込むとこんな感じ。普段MOTOと2台で行くときよりもずっとコンパクトな荷物です。しかもこれで二人分…ということは、MOTO一台分まるまるムダな荷物ってこと?(-_-;)
これぐらいの量に収まれば二人乗ってもそんなに窮屈ではありません。たとえ若干大きめな二人であっても。

■タンデムシートについて
タンデムでキャンプに行くということはそれなりに長距離走るってことになると思うのですが、そうなると無視できないのはタンデムシートの快適性。振り分けバッグを使うとどうしてもヒモの上に座ることになってしまい、同乗者としてはちょっと塩梅悪いのです。そこで今回使用したのはグランドチェア。これにヒモ通して軽く固定。前側を折り込んでちょっと後ろに傾斜がつくようにしました。こうすることで前につんのめることを防ぎ、疲れにくくしました。
などとさもそれらしく書いておりますが、はじめから快適タンデムシートがついてるGSとかだったらこんな小細工しなくてもいいんでしょうね。あのシートといい、パニアケースといい、あちらの方が断然タンデムキャンプには向いてます、きっと。

【タンデムの○と×】
■いいところ
同乗者にとってのいいことはなんといっても「ラクチンなこと」。よそ見もし放題だし、自分で運転する時ほどは周りに気を遣わなくてもいいこと。(さすがに無関心というわけにはいきませんが)

運転者にとってのいいことは…なんでしょう?おっさんに聞いてみたところ、「MOTOの心配をしなくていいこと」なのだそうな(-_-;)私がMOTOで同行してるときはちゃんとついてきてるかどうかとか、ガソリンは入れなくてもいいのかとか調子が悪くなったのならないのなどなど、心配の種は尽きないのだそう。(失礼な)

今回タンデムするにあたってとても役に立ったのは「ツーリングコム」。1年ほど前に買って2台で走行中に使っていたんだけど、使用中に軽い事故を起こしてしまってそれ以来お蔵入りになっていました。これは元々タンデム用のものなので、実は今回のような使い方が本来の使い方だったりするのですね。
これがあるのとないのでは走行中のヒマっぷりがだいぶ違います。あとは意志疎通が容易にできるので「腹減った」とか「眠い」とか訴えることもでき、こまめに食べたり休んだり出来るというわけです。便利便利。

■わるいところ
二人だと高速に乗れないので、下道を走らざるを得ません。故に遠くのキャンプ場に行くのはちと厳しいです。でもこれはいずれ高速二人乗り解禁されれば解消されることなのでそんなに問題ではないですね。あとは同乗者側…というか、私に関してのみなのかもしれないけど、ずっと後部座席に座ってると股関節が痛いのですが…(>_<)私のカラダが固いから?

痛いといえば股関節だけでなく、なぜか首も痛くなりました。それも左の首というか肩だけ。どうしてかなぁと思っていたら、思い当たったことは自分が常に右側を向いていたということ。後ろに乗っているとどうしても首は右か左を向かざるを得ず、そうなると対向車線のバイク見たさに右ばかり向きがちだったのです。試しにしばらく左ばかり向いていたらみるみるうちに肩の痛みは取れてきたので、それ以降は左右きょろきょろするよう気を付けるようにしました。

ちなみに「どうしても首は右か左を向かざるを得」ないのは、前を向くとヘルメット同士がゴチゴチぶつかってしまうから。ヘルメットがぶつかるとヘルメット自体に良くないというのもあるけど、ぶつかるたびに運転者の気が散ってしまうのでぶつからないに越したことはないのです。しかし首を左右に向けていても停車時、そして下りのワインディングなどでは気を抜くとどうしてもぶつかってしまいます。そこでオススメなのは、両手をワンコみたいに運転者の肩に置くこと。これだと前につんのめっても自分の腕がクッションになり、ヘルメット同士が当たることはほとんどありません。この乗り方で頭を左右にキョロキョロしてると見た目アホっぽくなりますが、まぁそれは快適タンデムのために我慢しましょう。

あとどうでもいいことだけど、タンデムしてると周りから『あの人はバイクの免許持ってないのね』って思われてるだろうことがちょっと抵抗感じる。『ホントは免許もバイクも持ってるけど今は調子悪くて乗れないだけなのっ!』っていちいち言って廻りたい衝動に駆られるのは私だけじゃないはず。ただの自意識過剰と言われればそれまでなんだけど…。でも自分自身、タンデムしてる人見ると同じように思っちゃうからしょうがないんだけどね。だからビクスクの後ろに乗ってる半メットのオネーチャンも実はバリバリのバイク乗りだという可能性もあるわけで、今度からは『タンデムしてる=免許持ってない』という先入観は捨てようと思った次第なのであります。

※「M:I-3 タンデムキャンプ ヲ 遂行 セヨ」【本編】はコチラ