2002/7/27

実は2カ月以上も前から秘密裏に進められていたギャルキャンプ計画。
とうとうその全貌が明らかになる日がやってきたのです。

事のはじめはちっちさん。
昨年の9月、ちっちさんのサイトの企画『オートバイのある風景』に参加させていただいたところ、『じゅごんさんって女性だったんですね』というイヤ〜ン★なお言葉を頂戴したのがギャルキャンプ参加のきっかけでした。今回の参加者はちっちさん、nin ninさん、ぺこさん、ワタクシという面子。MLで前情報は得たものの、こんな情報じゃあ幸先不安というもの。

【ちっちさん(from愛知)】自称『か弱い乙女』。しかしその実体は?
【nin ninさん(from静岡)】生の芋をそのままかじる勢い...らしい。
【ぺこさん(from静岡)】ムカデを素手でむんずと。(後に『ティッシュがないとね(にこっ』と訂正)

さてさてこのギャルキャンプ、一体どうなることでしょう。怖いような楽しみなような...。

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実は一人でキャンプをするのは初めてのワタクシ、荷造りはてんやわんやです。いつもならテントや飯道具はアフリカツインにお任せだけど、今回はそうはいきません。あーでもないこーでもないと荷物を取捨選択してようやく普段のボリュームに押さえることに成功。でもなんか忘れ物がありそうで不安だ...。

さて当日。
ホントは6時に出発する予定だったのが、ダラダラしてたら6時半に。やっぱり一人だと急かす人がいないので時間がルーズになるなぁ。まだ布団の中ですぴすぴと寝ているおっさんを後目に出発。
ちょっとイヤな予感はしてたんだけど、やっぱり環八は既に大渋滞。うー、やっぱりあと30分早く出てくれば良かったと思っても後の祭り。途中何度か熱ダレ(?)のせいでエンスト。その度にMOTOにごめんね〜と言いながら東名の入り口を目指す。

東名は東名でそれなりに混んでるけど、すり抜けが出来るのがまだ救い。時折後ろからやってくるカッ飛びすり抜けバイクに道を譲りつつ、ちんたらちんたら。ようやく海老名SAに到着したときはもうぐったりで、水分ぐらいしか体が受け付けなかった。でもなんか食べとかないとこの先体力が持たなそうなので、カロリーの高そうなパンを一つ食べておくことにしたら、あっという間に体力回復。我ながら非常に分かりやすいメカニズムですこと。かたやMOTO、休憩したにも関わらずエンジンの調子戻らず。なんか心配だなぁ。

今日のキャンプ予定地は清水ICから10km程北上したところにある『やすらぎの森黒川キャンプ場』というところ。このまま高速で清水まで行っちゃうとかなり早く到着してしまうので、前々からアポを取っておいた友人、リカちゃんのところに寄り道することにした。富士山が目の前に大きく広がる御殿場ICで高速とはオサラバ。

リカちゃんちは富士山の西側にある富士宮付近なので、ここはひとつ富士山スカイラインを通って行くことにしましょうか。入り口を間違えてうっかり通過はしたものの、つつがなくトコトコ富士山を登っていく。
それにしてもなんか時たま『この先交通規制云々...』って看板があるんだけど、行っても大丈夫なのかなぁ。なんか車も少ないし。でも向かいからバイクも来てるみたいだから大丈夫だよねぇ...でもちょっと不安。そんな不安のせいなのか、いつも以上にスローペースなワタクシ。別に早く行こうが遅く行こうが、駄目な時は駄目なんだろうけどね。(むしろ引き返すことを考えたら早く行った方がよいのかも?)

幸いなことにそれは杞憂に終わり(規制されるのは8月だった)、無事向こう側に抜けられる模様。ホッと一安心したところで、ちょっと一休み。と、MOTOを停めてフと気付いたこと...なんかチョークが引いてあるんですけど。なんだー、朝からエンジンの調子が悪いと思ってたら、かぶってるだけだったのか。お莫迦な失態とはいえ、一安心。
水ヶ塚駐車場には既にバイクが数台停まっていて、みなさん東屋でお昼寝の最中。ワタクシも空いてる東屋を陣取ってブーツも脱いで脱力〜。やっぱり富士山を登ってきただけあって、風が気持ちいい。心配事が解消されたこともあって、ココロ安らかに夢の中へ...zzz。

残念ながら雲がかかっていたので間近から富士山を望むことは出来なかったけど、木々の緑に囲まれたこのルートはとても気持ちのいいところで、ゆっくり走るもヨシ、かっとばすもヨシの道。機会があったらまた来たいなぁと思いつつ、富士宮へ向けて坂を下る。
程なく富士宮市内に入り、信号で足を止められることが多くなってきた。そんな信号待ちをしていると、前に停まっているバイクのおっちゃんがちらちらと私の方を振り返っている。あらあら、やっぱギャルは辛いね〜とほくそ笑みながら素知らぬ顔をしていたんだけど、なんかそのおっちゃん、鳥のぴよぴよみたいに手をぱくぱくするジェスチャーでワタクシの方へ何かをアピールしている。ん?なんだ?

あっ.....さっきからずっとウィンカーが点いてるよって言ってくれてたのね。イヤー!恥ずかしー!(2kmぐらい走ってた)

お礼を言う間もなく、そのおっちゃんとは交差点で行き別れになって良かったんだか悪かったんだか。
とりあえずリカちゃんとの待ち合わせポイント、浅間神社に到着。

来るまで知らなかったんだけど、ここには富士のわき水がわいていて、富士登山をする人はこの水で身を清めてから登るのが習わしだとか。で、行ったことないから分かんないんだけど、富士山頂にある神社は、この浅間神社の奥社なんだって。へー、そうなんだ。

神社をぶらぶらしてリカちゃんを待ってたら、地元のじーちゃんに捕獲された。『ねーちゃん、これなんしーしー?』出たな、ナンシーめ!やっぱりギャルともなるとナンシーを引き寄せるフェロモn(以下妄想
そこにリカちゃん登場。お互いの第一声が『変わってないねー!』
確か前会ったのが5年前。それからお互い全然変わってないってのは、果たして喜ぶべきか否か。
再会を懐かしむ我々を前にナンシー退散。
そしてリカちゃんの赤いマーチに先導されて、リカちゃんちへと向かう。

リカちゃんちではリカママとリカパパがお出迎えしてくれて、ちょっと恐縮。リカパパに『それはイタリアのバイクだね』と一目で見破られる。聞くところによると、隙あらばリカパパもバイクが欲しいんだそうな。どーりで。
ここではリカママ特製の富士宮焼きそば(普通の焼きそばよりも麺が太くてしっかりしてる。名物らしい。)を御馳走になった後、リカちゃんのへんてこコレクション『アノマロカリス』を拝見しながらゆったりくつろぎモード。そこにリカママ再登場。『これ、みんなで食べて』と、大量の焼きそばの具材や採れたて野菜、ビールを持ってきてくれちゃったのです。あまりの量に、はじめは『いいですいいです』って遠慮してたんだけど、あまりにも勧めてくれるので量を減らして持っていくことに。はうぅ...MOTOに積めるんかいな。

そんなこんなで沢山お土産を頂き、リカちゃんちを出発。
52号までマーチで先導してもらったら、そこからは再び一人旅。リカちゃん、いろいろありがとね。
リカパパの話では、ここから目指すキャンプ場までは30分ぐらいらしい。その言葉通り、黒川キャンプ場はすぐに見つかった。

事前にちっちさんに教えてもらったテントサイトはどこじゃいな...とキャンプ場を奥に進んでいったら、セローから荷物を下ろしているちっこい人発見。あ、ちっちさんかな?すると向こうもワタクシに気付いたらしく、手を振ってくれてる。ちっちさんの傍らにしゃがんでる2人がどうやらnin ninさんとぺこさんの模様。機関銃のように喋っているのがnin ninさんで、そんなnin ninさんを慈愛の眼差しで見つめるのがぺこさん?

『どーもー』『初めましてー』とおきまりの挨拶もそこそこに荷物を下ろし、テントを設営。nin ninさん達はもっと早く到着していたようで、すでにテントは設営済み。ちっちさんとワタクシはほぼ同時に設営をはじめたんだけど、さすがは旅慣れたちっちさん、設営も荷物の片付けも早いのですよ。(人の見てる暇があったらさっさとやれって?)
テントの設営が無事終わったら、近くを流れる川で暫し涼をとる。石に腰掛けて足を浸す様はちょっとギャルっぽいけど、そのまま四つん這いになって川の中をざぶざぶ進むのは果たしてどうかと...。


(写真はちっちさん提供)

みんな暑い中を走ってきたせいで、もう汗だくだく。早くさっぱりしたーい!
聞くところによるとキャンプ場の近くに温泉があるらしいので、みんなでテクテクと歩いて『やませみの湯』へ向かう。ここはまぁいわゆる普通の立ち寄り湯でして、露天風呂もあるし比較的空いているのでなかなかいいかも。
風呂あがりに売店で桃を物色していたら売店のおっちゃんに『オネーチャン達は学生さん?』と声を掛けられる。あらっ、そんなこと言われちゃったら桃買わないわけにはいかないでしょ。これくださーい。
しばらくおっちゃんの桃談義やエッチな置物の講義を聞かされ、なんとかリリースしてもらえた。やっぱりギャルともなるとおっさんを引き寄せるフェロモn(以下妄想

さてさて、これから楽しみな夕飯の時間。夕飯の材料は各々が持ってきてるんだけど、リカママにもらった焼きそばを消費しないといけないってことで、ギャルの皆さんにご協力いただいて焼きそば大会と相成ったのでした。しかしここで問題が。リカママに材料をもらったはいいけど、炒める油がナイのです。nin ninさんがかろうじて少量だけ持ってたけど、みんなの分を賄うほどの量じゃない。うーん、どうすべ。
そこで!おねだり大作戦。大規模キャンプにちょっとお邪魔して、油を恵んで頂こうという経済的且つ合理的な方法に打って出ることに。
おねだり担当ギャルはnin ninさん。虎の子の焼き鳥のカンヅメ(油と物々交換する)を握りしめて大規模キャンパーと交渉。あっさりと油をgetして参りました。曰く『おねだりで生きてるようなもんだから』ですと。さらに手を見るとカンヅメが握られている。流石です。

材料も揃ったし、無事夕飯が作れると思ったら、ちっちさんのストーブにトラブル発生。ねじ山がつぶれて使えなくなってしまったようです。あらら、それは大変ってことで、残る3人で焼きそばを作り、みんなで分け合って食べることに。焼きそばを作っている間にちっちさんは焚き火を起こしたりシシャモをあぶったりしてる。あぶりついでに鮭トバとサツマイモも一緒にじゅうじゅう。もちろんみんなの片手には酒が握られていたことは言うまでもありません。

飯も終わり、焚き火を眺めながらまったりタイム。ここには書けないウフフな話やみんなの武勇伝を聞きながら火をいじったり星を眺めたり。テンションが上がってきたら焚き火の周りで踊ったり地べたに寝たりなんてことも...。今日初めて会ったのにすぐにとけ込むことが出来たのはちっちさん、nin ninさん、ぺこさんの人柄のお陰なんでしょうか。とても楽しいひとときでした。
日付が変わる頃、nin ninさんとぺこさんが就寝。ちっちさんとワタクシはそれからしばらく炎を眺めていましたが、程なくワタクシも撃沈。おやすみなさーい。
(写真はちっちさん提供)