in Notojima

2001/09/16

なぜだか不思議なんだけど、旅先だと宿よりもテントに泊まる方がぐっすり眠れる。すっきりしない頭を無理矢理枕からへっぱがして窓の外を見る。よっしゃ、青空が見えてる!
荷物を駐車場に運んでたらホテルのおっちゃんとおばちゃんがカッパを持って出てきてくれた。なんだかバイクの旅人が珍しいみたいで、ひとしきりMOTOとAF2見て『ほぉー』とか『へぇー』とか感心してる。とっつきにくい建物の割にはとっつきやすいおっちゃんおばちゃんなのでした。

当初の計画では、一日目は千里浜に近いキャンプ場に泊まって二日目の朝イチで千里浜爆走、という予定だったんだけど、雨のせいで宿泊地が内陸になってしまったので千里浜に行くのにも時間がかかる。到着したのは9時半ぐらい、さあ思う存分堪能しましょう!の前に、やっぱ焼きハマグリ食べとかなきゃ。浜辺にいくつも並ぶ焼きハマグリ屋さん、適当に中に入って貝を物色。んー、結構お高いのネ...。ハマグリと白貝とサザエを注文。しめて2,200円ナリ。連れに聞いて初めて知ったけど、サザエのしっぽの黒いトコロって、実はフンなんだってね。フンって言っても海藻しか食べてないからキタナイわけじゃないらしいけど。

二度目の千里浜、やっぱり楽しい。なんちゃってオフ気分。ところどころ川の跡があって段差にドキドキするけど、それ以外のところは固く締まってて走っても怖くない。どーみても通勤途中みたいなスクーターやら、でかい観光バスやら馬やら、いろんなモノが走ってる。変なの。

ここからは能登道路で一気に輪島まで行って、そこから時計回りに能登半島を一周。で、能登道路に乗ったはいいけど、ハタと重大なことに気付いた。連れも気付いたみたいで路側帯に立ち止まる。『MOTOのガソリン、ないんだっけ...』この先、一番近いSAまで約30km。片やMOTO、リザーブ使っても30km行けるかどうか微妙なところ。ちょっと危険な賭けのようです。能登まで来てガス欠で押して進むのはまっぴらごめんなので、ワタクシだけ次の出口で降りてガスを補充することにした。一区間乗っただけなのに料金払うのは癪に障るけどしょうがない、チェッ。と思ってたら料金所なかった。やったー。

無事ガスも入れてPAでAF2と落ち合う。だいぶ時間をロスしちゃったなぁ。今日は氷見の民宿に泊まる予定だけど、たどり着くんかいな。そんなところで連れの提案。『一周諦めて能登島行かない?』ん、なんだか魅力的な響き。たしかあそこにはのとじま水族館があるんだよね。あんまり人もいなさそうだし、行ってみたら結構いいかもしれない。能登島だったら次の出口で降りて東に向かえばいいんだな。ってことはわざわざガソリン入れなくても良かったわけで、でも入れてなかったら進路変更は無かったわけで...なんだかタイミングとは不可思議なモノのようです。

予定にゆとりができたので、横田の出口すぐのところにある藤瀬の霊水にちょっと寄り道。うまい水汲んで、能登島でコーヒーブレイクするんだもんね。案内に従ってたどり着くと、意外にも車が多い。それ以上にびっくりしたのが水を汲むために並んでる人の数。みんなポリタンク10個とかペットボトル4ダースとかハンパじゃない量を汲むみたい。待ち時間およそ40分。そんなに待てませんよ、シグボトルに水汲むだけなのに!そんな我々を気の毒に思ってくれたのか、管理人のおっちゃんが汲み置きの水を分けてくれると申し出てくれた。おっちゃん、ありがとねー。

能登島、実は地図見て行きたいとは思ってたんだけど、島に渡る橋の通行料が高いから却下したという経緯があったのです。でもよしまささんからの情報により、現在はタダになっていることが判明。しかも橋、もう一つできてました。やはり地図は新しいモノを使わないと。^ ^;)新しくできた方の橋を渡り、いよいよ能登島へ。

能登島、走ってる車も少ないし道もかなりローカルな感じがすごくイイのです。寂れた漁村やのんびりと農作業するばあさま。海と緑にはさまれた細い道をトコトコと走るのはまさに旅の醍醐味。一瞬で走り去っちゃうのが勿体なくてちょこちょこ休憩しながらのとじま水族館目指してエンヤコラ。
こんなマイナーな土地にある水族館だから大したこと無いかと思いきや、意外と奥深い水族館。それがのとじま水族館。海獣のショーあり、世界のカメ展あり、モチロン常設展示もアリで結構楽しめました。でもやはり地方の水族館、かすかにへんてこな表記発見。『そフトクリーム』...東南アジアに行くとこういう表記、よく見かけるよなぁ。
  
のとじま水族館を後にして、コーヒーブレイクする場所を探しに行く。どうやら島の先端にキャンプ場があるみたいなのであまり期待せずにいってみたら、ここがとても綺麗な施設で大当たり!海に足を浸しながらおいしい水で入れた珈琲。きれいな海と雲一つない空。くぅー、これ以上のシチュエーション、ちょっと考えられませんな。天気があまりにも良かったので、昨日の雨で湿ってしまった荷物を広げて天日干し大会。かわいいMOTOも今だけは物干し台に早変わりです。

能登島を存分に満喫したら、今日のお宿へ。今日は前から予約していた氷見の民宿。どうか当たりでありますように!能登島に架かるもう一つの橋を渡って氷見へまっしぐら。海を眺めながら国道160号を進むと、その民宿は唐突に見つかった。めちゃめちゃ国道沿いではないですか。
この民宿『よしさか』はばあさま一人で切り盛りしてるんだけど、これがまたしゃきしゃきしてるんだな。『おやおや若い人とは思わなかったねぇ。電話の声が落ち着いてたから中年の方だと思ってたよ。』...よく言われるんだよね...。T▽T) 夕飯は刺身、焼き物、煮物、蒸し物、酢の物、蟹まで付いて凄い量。モチロン残さず全部食べました。